統合医療から編成医療へ
~機略に富んだ編成医療~
編成医療とは“目の前の患者さんのために、今ある環境で利用可能な西洋医学や
補完医療などのあらゆる方法を適切に最大限に利用する診療戦略”のことです。
そのためには多職種連携が必須であり医療サービスを提供する側の相互の専門性や職域の理解が欠かせません。本研究会では医療機関と補完医療施術者の連携を推し進めることで、 患者の利益を追求することを目的としています。
第一回厚木地区統合医療多職種連携研修会
我拝啓 新秋の候、皆様におかれましては益々ご健勝の事とお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。さて、統合医療多職種連携研究会は寺澤捷年千葉中央メディカルセンター和漢診療科、元日本東洋医学会会長、吉村学宮崎大学医学部 地域医療・総合診療医学講座教授を顧問に、平成27年7月に準備委員会を立ち上げた会です。≫詳細ページへ
一般社団法人
日本統合医療支援センター代表理事
医師・薬剤師・医学博士
織田 聡
ご挨拶
~ 統合医療の誤解 ~
我が国では既に多くの種類の補完医療が利用されています。補完医療には良質な科学的根拠に乏しいものの有効性が期待されるものもあります。 しかし、思わぬ副作用や、薬剤との相互作用、詐欺や偽医学などの問題がありません。さらに、医師や薬剤師、看護師などの医療従事者は 補完医療を学ぶ機会はほとんどなく、患者さんが補完医療を希望しても、西洋医学とあわせた統合的な管理ができていないのが現状です。 そのため患者さんは不確実な情報に翻弄されながら自己責任の下で利用しています。 補完医療と西洋医学の連携を統合医療と称しますが、その本質は「目の前の患者さんのために、今ある環境で利用可能な(補完医療を含めた) あらゆる方法を適切に最大限に利用すること」です。補完医療を安易に併用するのではなく、西洋医学を軸に統合的に適切な医療サービスとし て提供するには、多職種連携が必須であり、相互の専門性や職域の理解が欠かせません。 一方、日本の医療保険制度は急速な少子高齢化に伴い十分機能できなくなりつつあります。自費診療の補完医療と保険診療の医療機関の連携は、 医療保険制度の破綻回避に有用な可能性を秘めています。 本研究会では、日本の医療保険制度の混合診療禁止の原則を踏まえ、現行制度の範囲のなかで医療機関と補完医療施術者の連携を推し進めるこ とで、医療保険制度の維持と、患者の利益を追求することを目的としています。